特別インタビュー

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片桐 健 氏
今思えば、経営者は信じて任せず……
職場の先輩を幹部に招き、全てを任せて経営させていました。
任せることが経営者だと、その幹部が独立するとき、全てを持って行くとは思いもしませんでした。
急激な拡大路線、従業員の無教育、お金だけを求めた経営理念……最後は、会社のお金と自分のお金の区別もできなくなっていた。
―倒産に至った原因について、当時を振り返り、どのようにお考えですか。
「経 営者としての勉強不足」「会社のお金と自分のお金の分別が出来ていなかった」「過剰かつ急激な拡大路線」「従業員への無教育」「お金だけを求めた経営理念」反省すればきりがありません。会社を創業したときから倒産へと突っ走っていたと思います。
その証拠に、私は最も信頼する幹部に裏切られ一店舗まるごと乗っ取られてしまいました。当時、うちの会社は4店舗の店舗を構え営業展開していました。うちの会社には、人事制度のようなものはなく「売上を一番あげた社員が偉く、出世する!」そのような風土の会社でした。当時は、創業時から一緒に会社をやってきた職場の先輩に専務を任せていました。
彼は、会社のために一生懸命つくしてくれていると思っていました。
数カ月後から、先輩の店舗の売上が落ち込み、今まで一番売上のあった店舗が最下位になったのです。しかし、暇そうには見えません。そこで働く社員たちも一生懸命働いているようですし、受注が減ったとも考えにくい状況でした。しかし、売上が上がらない……
しばらくして、先輩は私に対してこのように話をしました。
「この店舗にいる社員全員を引き連れて独立します!」
売上が下がっている店舗が独立するなんて考えもしなかったことです。
しかし、話をしていくうちに先輩が考えていたことが現実化していることに気が付いたのです。仕事を一生懸命に取って来ては、別の会社に横流し……
仕事を取ってもうちの会社でこなすのは、1/4程度で残りは全てお金も仕事も流出していたのです。私といえば、会社も大きくなり売上も大きくなり有頂天になっていた時期だけに、独立されたところで影響はないと考えていました。
そうこうしているうちに、辞めた従業員が残して行った仕事の処理が溜まっていく毎日。当時はただクレーム処理をこなす日々だったことを記憶しています。