あのアマゾンを震撼させ9億4,000万ドルで買収されたザッポスから学ぶ企業文化

日付
2017/06/20
カテゴリ
,

 ザッポスはトニー・シェイが立ち上げたアメリカに本拠を構える
 靴を中心としたアパレル関連の通販小売店。

 そして、フォーチュン誌が選ぶ「働きがいのある会社100」で
 2010年度には15位に選ばれた会社です。
 「ザッポスの奇跡」など数々の書籍でも取り上げられているので、
 目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 同社は1999年に創業し、わずか9年後の2008年に売上10億ドルを達成し、
 2009年7月にアマゾンが9億4,000万ドルで買収しました。

 ザッポスの特徴は、
「社員一人ひとりの“個”を大事にする」
 そして、
「サービスを通して、WOW(驚嘆)を届けよ」
 この2つに集約された企業文化です。

 通常、コールセンターは生産性を高めるために、
 1件あたりの対応時間を測りKPIとして設定します。

 しかし、ザッポスはマニュアルを設けず、
 お客様がWOW(驚嘆)体験を得られるかどうかに絞っています。

 そのためなら、4時間対応しようが構わないという文化なのです。
 お客様のお気に入りの靴が自社になければ、
 他社のサイトを一緒に探し案内することも……そんな会社です。

「お客様と一生涯のつながりをつくるという使命が果たせるならば、
 たとえルールでも破って構わない。」これが合言葉です。

 この姿勢が受け入れられ、リピート率は驚異の75%、
 1回あたりの単価は通常の1.3倍をたたき出したと言います。

 また、社員の“個”を活かすために、
 採用段階から遠足面接や社内仮装パレードなど、
 破天荒な選考や歓迎を設けています。
 この企業文化に馴染む人を迎え入れるのです。

 社員は労働力では無く、社員の“個”の自己実現を
 会社がサポートするという関係を構築しています。

 ザッポスでは社員が90人に達した時に、
「コア・バリュー」を作成しました。
 企業文化の見える化です。

 母体が大きくなっても、共通言語があれば組織はまとまります。
 この思想が無いまま母体だけが大きくなるとひずみが生じてくるのです。

 皆さまの企業の文化はどうでしょうか?

 理念・ビジョン・クレドなどによって、
 見える化されているかもしれませんが、
 普段の業務や社員の行動に
 どれだけ文化を体現させることができているでしょうか?

 自立する幹部・社員を育てていく一方で、
 この企業文化をおざなりにしてしまうと、
「金儲け」が目的になってしまい、
 お客様からは見透かされてしまうでしょう。

 皆さんの会社は何を大事にするのか?
 ぜひ、社員と思いを共有してください。

◇─────────────┐
│ザッポス:10のコアバリュー│
└─────────────◇

<1> サービスを通じて、WOW(驚嘆)を届けよう
<2> 変化を受け入れ、その原動力となろう
<3> 楽しさと、ちょっと変わったことをクリエイトしよう
<4> 間違いを恐れず、創造的で、オープン・マインドでいこう
<5> 成長と学びを追求しよう
<6> コミュニケーションを通じて
   オープンで正直な人間関係を構築しよう
<7> チーム・家族精神を育てよう
<8> 限りあるところから、より大きな成果を生み出そう
<9> 情熱と強い意思を持とう
<10> 謙虚でいよう

出所:石塚しのぶ著『ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles
   ~アマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは~』東京図書出版会
   https://amzn.to/2Dbe0op