「目標設定」の第4回は『部下の目標達成に導くコーチング』についてお伝えします。目標設定をする場面やその進捗管理をする場面でお役立ていただける内容です。節目の時期にぜひ再確認いただきたいと思います。
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目次
コーチングとは
大辞林(第三版)によると、コーチングとは、「目標を達成するために必要となる能力や行動をコミュニケーションによって引き出すビジネスマン向けの能力開発法」と記載されています。
その基本的な姿勢は、以下の三つです。
- [1]答えは部下の中にある
- [2]部下の自発的な行動を促す
- [3]部下に実践させる
一方的に指示命令するものではなく、あくまで部下の中にある答えを引き出し自発的な行動を促します。
※そもそも答えを持たない新入社員などは、やり方(答え)を教える「ティーチング」が当てはまりますのでご注意ください。
コーチングを実践するために必要なスキル
コーチングを実践するために必要なスキルは『聞く』『質問する』『認める』です。具体的な手順を部下と対面した際の流れに添って以下にまとめます。
1.リラックスさせる
安心感を与え、部下のより自由な考えや発言を引き出せるようプライベートな話などをしてリラックスさせます。
2.実績を報告させる
事実を手短に報告させます。不必要に質問をしたり突っ込みを入れると、部下は上司に責められているような気持ちになるので注意が必要です。
3.原因を分析させる
過去の責任を追及するのではなく「どうすれば、満足の行く結果が出ただろうか?」と質問し、前向きに考えさせます。
4.モチベーションアップ
部下は過去の結果を引きずりがちです。部下の気持ちを未来に向けるため、大いにモチベーションを高めてやります。
5.理想的なゴールを聞く
目標達成の最終到達点がどこにあるのか抽象的な質問を投げかけることで自ら見出すように導きます。
6.実行計画を立てる
その理想的なゴールを達成するために、今後具体的に取るべき行動を考えさせます。
7.コミットメントを得る
計画を本気で実行する意志があるかどうか、忘れずに最終的な意思確認をします。
8.進捗をフォローする
コミットメントに対する進捗状況を確認するための日時を設定します。
コーチングはモチベーションを維持・管理するためのツールとしても機能します。短時間でも構いませんので、月に一度はコーチングを兼ねた面談を実施することをおすすめします。
▼目標設定関連コラム
第1回 目標設定のやり方と5W2H
第2回 間接部門の目標設定
第3回 目標の進捗管理の仕方
第4回 部下の目標達成に導くコーチング
第5回 人事評価のフィードバック方法
第6回 目標設定のステップアップ方法
第7回 目標設定に関する失敗事例
第8回 成功する定量・定性目標設定のポイント
第9回 組織の成熟度に応じた人事評価制度の運用モデル
人事評価制度を構築・運用するうえで最も重要なことは、公平・明確な評価の“ものさし”を設定し、それを社員にしっかりと説明、理解してもらうことです。具体的な指標や基準の設定方法、上手な運用方法にご興味がある方は、ぜひご参加ください。
(令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成)
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
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