事業承継【 A社の事例 】

日付
2018/04/17
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 企業の目的は永続させること……。
 そのためにすべての企業が避けて通れないのが“事業承継”です。

 しかし、多くの企業で
 この事業承継が思うように進んでいないことは周知のことかと思います。

 今回は、私が事業承継を支援したある企業様の事例を紹介します。

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□ 企業背景 ~継がせたい社長、継ぎたくない息子~
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 某県で土木工事業・不動産業を営むA社。

 35歳で創業した社長も60代半ばとなり、
 会社の将来・事業承継を考え、息子を自社へ入社させました。
 
 ところが、
 大手企業勤務の経歴を持ち、頭の切れるタイプでもあった息子は、
 中小企業の現状を目の当たりにし
 「こんな会社は承継したくない!」と社長と大喧嘩になってしまいました。

 社長の想いと息子の意見が相容れず、収拾がつかなくなり、
 NBCへ事業承継支援を依頼することになったのです。

 息子が「承継したくない」と感じたA社の現状として

 ■ 借入金が多く希望が持てない(売上4億円に対し借入金1.7億円)
 ■ 社員は何も考えておらず、言われたことしかやらない
               (言われたことも十分にやらない)

 の2点を挙げ

 「こんな会社、継いだとしても倒産するのがオチだ。
  社長がこれまでいい加減な経営をしてきたからだ。
  俺はやりたくない!」

 と我々にも言い放つような状況でした。

 そこで社長・息子との面談時に

 「息子さんに事業承継するかどうかは別として、
  現状のような財務基盤や社風・組織力では、
  誰が承継するにしても、まともに承継はできないでしょう。」

 「まずは業績改善と社風改善に着手し、
  財務改善を図りましょう。」

 と話し、経営改革の着手に合意したのでした。

 □ 改革スタート
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 経営改革のスタートと同時に、
 業績管理・原価管理の強化を進めたところ、 
 数名のベテラン社員が反発して退職する事態が発生しました。

 しかし、現場の原価管理を強化したことで、
 実は赤字工事や利益ダウンが多かったのは
 退職したベテラン社員が原因だったことも判明したのです。

 また、これまでA社の会議では、売上のみを社長が発表して、
 後は社長の独演会を社員がひたすら黙って聞いているような流れでした。

 改革後は全社員へ業績(損益計算書)を公開することで、
 目標までいくら不足しているのか、また対策はどうするのかなどを
 社員が自ら考えて行動するようになりました。

 さらに業績と給与・賞与を連動させることで、
 ますます社内のモチベーションも上がっていきました。

 改革を進めていくと、社内には計数を軸とした会話が多くなり
 「目標は達成することが当たり前」という社風に大きく変化し、
 毎年の営業利益目標も超過するようになりました。

 そして、目標利益超過で財務改善も大きく進み、
 今まで1億円を割ることは無かった借入金も数年間で劇的に減少し、
 A社は実質無借金にまで改善されたのです。

□ 改革を経て 
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 この改革・改善の結果、後継者候補であった息子は

 「この数年間で経営を学び、自信が持てた。
  ぜひ、自分に承継させてもらいたい!」

 と社長へお願いするまでになったのでした。

 その後、正式な事業承継ができたのは、
 ちょうどA社節目の30期目でした。

 新社長(息子)は就任後、
 ご自身の言葉通り自信を持って経営に当たりました。
 
 さらに2年経過し、A社は完全に無借金経営となり、
 NBCの指導を終えることができたのです。

 約10年間にわたる指導が終了した際、
 先代社長から次のようなコメントをいただきました。
 当社は創業者である自分がワンマンで引っ張ってきた組織で、
 「これまでいろいろなところに勉強に行きましたが
  “事業承継は財産の承継よりも経営の承継が難しい”と
  言われる理由がよくわかりました。

 当社は創業者である自分がワンマンで引っ張ってきた組織で、
 経営基盤や管理体制は非常に脆弱でした。

 しかしNBCさんに依頼したことで、
 本来必要な経営基盤・管理体制を作ることができ、
 同時に社員を育成することもできました。
 
 この“経営基盤を作り後継者へ承継させること”が難しいのだと、
 本当に実感しました。ありがとうございました。」

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 このようなことは多くの企業で起きているのかもしれませんが、
 問題を放置して解決することはありません。

 事業承継でお悩みの企業様は、ぜひ弊社へお声がけいただければ幸いです。