異業種に学ぶ~製造業のQCサークル活動~

日付
2020/01/21
カテゴリ
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 2019年から働き方改革関連法が施行されました。
 この2020年4月には、
 中小企業に対しても「時間外労働の上限規制」が適用されます。
 
 生産性向上が必至となるこの4月──、
 中小企業経営者の皆様、準備は進んでいらっしゃいますか?
  

 ある小売業の支援先では
 [人時売上高(売上÷総労働時間)]と
 [労働分配率(人件費÷限界利益)]の二軸を
 生産性向上のものさしとして改革を進めています。

  [人時売上高]社員1人の1時間あたりの売上高
         ⇒時間の観点からみた生産性
  
  [労働分配率]限界利益に対する人件費の割合
         ⇒お金の観点からみた生産性

 この両方の改善目標を設定し、今期はどちらも達成する見込みです。

 取り組み初年度だったため大幅な改善ができましたが、
 次年度以降さらに改善を進めるためには、
 今まで以上に細かく無駄を削減しなければなりません。

 そのために、幹部の皆様と、来期に取り組むテーマについて
 何度かディスカッションを行いました。

 すると、意見を聞けば聞くほど、
 製造業の品質改善活動とポイントが似通ってきました。

 たとえば、ある作業の効率を改善するにあたり
  ・いかに工程を減らすか?
  ・いかに移動時間を減らすか?(頻度の削減)
  ・いかに販売ロスを減らすか? といったことが挙げられました。

 「それであれば“QCサークル活動”を行いましょう!」と提案し、
 小売業の会社でQCサークル活動を行うことになりました。

【QC(Quality Control=品質管理)サークル活動】とは

 職場単位で、小集団のサークル(活動チーム)をつくり、
 継続的・科学的に製品・サービス・仕事などの品質を管理し、
 改善に取り組む活動です。

 生産会社の製造部門中心に始められたQCサークル活動は、
 今では製造業だけでなく非製造業にも普及しています。

 生産性向上を常に求められる製造業の改善活動は、
 異業種でも参考になり、まさに働き方改革にピッタリだと感じます。

 QCサークル活動は、
 以下の7つのステップ(QCストーリー)を踏みながら進めていきます。
 
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 <ステップ1:テーマの選定>
  改善対象を選定します。
  そして目的と成果を明確にします。

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 <ステップ2:現状の把握>
  選定した改善対象について、事実をしっかりと把握します。
  その際、客観的なデータに基づいて把握を行い、
  データと合わせて担当者からの情報も収集し、
  総合的な判断を心掛けます。

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 <ステップ3:目標の設定>
  何をどのくらい良くするのか、目標値を設定します。

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 <ステップ4:原因分析>
  問題の発生・流出原因を明確にします。
   →なぜ不良品が発生したのか?
   →なぜ不良品が社外に流出したのか?

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 <ステップ5:対策立案/実施>
  『ECRS(イクルス)の原則』で改善案を立案・実施します。
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   Eliminate(排除) 作業や手順をやめる
   Combine(結合)   作業をまとめる・同期化する・合体させる
   Rearrange(交換) 工程・手順を入れ替える
   Simplify(簡素化) 簡素化・単純化する
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 <ステップ6:効果の確認>
  効果を測定して、PDCAサイクルをまわします。

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 <ステップ7:歯止め/標準化>
  定着させる仕組みをつくり、再発を防止します。

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 興味があれば、ぜひQCサークル活動に取り組んでください。
 問題解決できる社員を育成したい企業には、
 とても有益な取り組みだと思います。