ライフプラン3.0

日付
2020/03/12
カテゴリ

 「人生100年時代」……
 これはリンダ・グラットン教授が
 著書『LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略』にて
 提言した言葉です。

 「寿命が(100歳前後まで)今後伸びていくにあたって、
  国・組織・個人がライフコースの見直しを迫られている」という
 メッセージは大きな反響を呼び、
 ベストセラーになったことは記憶に新しいのではないでしょうか?

 『LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略』
 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット:著/東洋経済新報社
 https://amzn.to/2TGdTXe

 本書に連動する形で、
 千葉商科大学教授・日本FP協会専務理事である伊藤宏一氏は
 『ライフプラン3.0』という概念を提唱しています。

 ————————
 ライフプラン1.0
 ————————
 団塊世代とそれ以前のライフプランです。
 つまり、第二次世界大戦後に生まれ、
 日本の高度経済成長期を生きてきた世代の生き方です。

 人生は70~80年が標準で、
 老後(60歳で定年退職)は10~20年程度となり、
 退職金を1年あたり約10%ずつ取り崩せば、
 年金もあるためなんとかやりくりできます。

 男性は就職したら一つの会社にずっと勤め続け、
 仕事に専念(終身雇用・年功序列制度)し、
 女性は専業主婦として家事や育児に専念するという
 「家庭内分業体制」を取ります。 

 ————————
 ライフプラン2.0
 ————————
 バブル世代から団塊ジュニア世代が今現在、
 そしてこれから歩むであろうライフプランです。

 人生は80~90年が標準となり、
 老後は15~20年程度を考える必要があり、
 退職金は1年あたり約5%しか取り崩せません。

 国の年金はじりじり下がり続け、
 破綻はせずとも余裕がある金額をもらえることはないでしょう。
 退職金の相場も景気が悪い時期の金額から回復していません。

 そのため自助努力での老後資金の上積みが必須になります。
 これは、昨年の「老後資金2,000万円問題」にもあらわれるなど、
 まさに現在の高齢化社会に則した考え方です。

 共働きも一般的になったものの、
 子育てを機に退職するも保育園が見つからず復職できない、
 復職できても旧来の家庭内分業モデルに引きずられ、
 男女の家事・育児分担がうまくいかなくなったりなど
 さまざまな問題が生じています。

 また、多様なライフスタイル(おひとりさま・DINKS)も
 認められるようになりましたが、
 社会のセーフティーネットやマネープランが追い付いていません。

 ————————
 ライフプラン3.0
 ————————
 中心となるのは、これから社会人になる世代と、
 すでに社会人となっている昭和後期~平成生まれの若い世代です。

 人生は100年前後を想定する必要があり、
 定年が65歳から変わらなかった場合、
 25年~35年……つまり、人生の約3分の1が老後となります。

 そうなると、退職金や年金だけでは老後資金は到底足りません。
 世の中も下記のようにどんどん変わっていくでしょう。

  ◆70歳で定年退職など、働く期間が長期化し、
   これまでと異なる能力やスキル、キャリア形成が必要となる。

  ◆40歳でも50歳でも転職は当たり前になる。
   業種・業界の市場規模や携わっている業務の価値が下がった時は、
   違う業種・職種に移ることもためらってはいけない。

  ◆結婚したら共働きをし、家事・育児を一緒にすることは当たり前。
   失業リスクを考えると共働きはリスクヘッジになる。

  ◆消費・所有についての価値観が変動する。
   車のような「モノ」の所有は縮小し始めており、
   必要な時だけレンタルをするような
   シェアリングエコノミーへのシフトが加速していく。

  ◆もっと自覚的に老後に備える。
   公的年金と退職金は重要だが、それだけでは頼りにならない。

 企業同様、個人においても過去の常識が通用しない時代が到来しています。

 親や先輩といった年長者の経験・アドバイスは参考にならず、
 各個人が人生・老後に対する強い自覚を持ち、
 情報収集・資産形成といった準備をしなければなりません。

カレンダー

2020年3月
« 2月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031