英雄に学ぶコロナ禍の組織づくり

日付
2021/09/24
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『三国志』や『キングダム』など、
中国の歴史を扱った作品は広く親しまれており、
皆様も一度は目や耳にしたことがあるのではないでしょうか?

内容自体が面白いことはもちろん、
さまざまな英雄の人生から教訓を得られることも、
人気の理由のひとつでしょう。

今号では『項羽と劉邦』という作品から、
コロナ禍の組織づくりについて考えてみます。

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紀元前221年、始皇帝により中国は統一されますが、
始皇帝が亡くなったあと、
すぐに混沌とした世の中へと戻ります。

その混乱の中を台頭したのが、項羽と劉邦です。

項羽は滅ぼされた国の将軍家出身、
劉邦は小さな村の出身でした。

2人の活躍により秦は滅ぼされ、
項羽が天下統一を成し遂げます。

その後、両者は何度も衝突し、
項羽が連戦連勝、
劉邦は連戦連敗を繰り返すのです。

良家の出身である項羽と庶民の出身である劉邦、
順当な結果と思える因縁の攻防は、
最後には劉邦が項羽を打ち破り、漢帝国を創設します。

この2人の英雄からは、多くの学びを得ることができます。
特に部下への接し方は、対照的で目を引きます。

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項羽は、良家の血筋と強烈なカリスマ性を持ち、
たくさんの有能な部下を集めました。

しかし、好き嫌いに任せた論功行賞に不満を持たれ、
期待もされず功績に応えてもらえない将軍たちは、
次々と項羽のもとを離れていってしまいます。

項羽の人の意見を聞けない性格も災いし、
参謀・軍師も次々と項羽を見限っていきました。

項羽と親ほども年の離れた老軍師の范増(ハンゾウ)は
最後まで進言し続けますが、
耳の痛い言葉を嫌った項羽は、
なんと自分に忠実な范増を追放してしまうのです。

項羽のもとを離れた武将たちは、
もうひとつの勢力である劉邦のもとへ集まり、
勢力は逆転してしまいます。

心理学で
「他人に対し悪い印象を持ち接し続けると、
 悪い影響しか与えずそのとおりの結果しか出てこない」
ことを
ゴーレム効果といいます。

史記に「功伐に矜り(こうばつにおごり)」とあるように、
項羽は自分の功績ばかりを誇る気質だったようです。

能力を認められず才能を発揮できない環境下
部下たちは「やってられるか!」と
どんどん離れていってしまいました。

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一方、劉邦は人をその気にさせる天才だったようです。

人の意見を聞き、
成果には惜しげもなく褒賞を出す気風の良さ
もあり、
部下たちはどんどんと能力を発揮させていきました。

話を熱心に聞き、
自分の才能を認め尊重してくれるリーダーのために
全力を尽くしたいと誰でも思うものです。

心理学で
「他者に対して期待を抱き、
 そのように接することで実際に期待どおりの成果が出る」
ことを
ピグマリオン効果といいます。

劉邦は、項羽とは真逆のことを体現していたようです。

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劉邦に人の才能を見抜く眼があったかというと、
実はそうでもないのです。

後に、劉邦軍の最前線に立つ韓信(カンシン)という人物がいますが、
劉邦に仕官した当初は、
小さな役割しか与えられなかったそうです。

このままでは有能な才能が去ってしまうと見た
参謀の蕭何(ショウカ)が何度も劉邦を説得して韓信を大抜擢、
項羽を倒す原動力となりました。

劉邦も実は直感型のリーダーでしたが
「他者の話を聞く」という能力を持っていたことが、
項羽との決定的な違いだったかも知れませんね。

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2,000年以上も前の2人の英雄は、
今でも我々に大きな気づきを与えてくれます。

ご自身の組織を振り返ってみて、
今にも心が離れていきそうな中核社員(范増)はいませんか?

「入ったばかり」と役割を与えず、
才能ある新人(韓信)を眠らせてはいないですか?

自分の気づかない視点からアドバイスをくれる
参謀(蕭何)はいますか?

改めて自社の人財を活かしきれているか振り返り、
将来に備えた足固めをしておくことが、
今の時期だからこそ大切かも知れません。