福島県の奥会津に位置し、千二百年の歴史がある門前町、柳津町。
古くから名勝地として知られるこの地に本部を構える『かわちやグループ』は、
創業以来130年、少子高齢化や過疎化、労働者不足や物流問題など、
この地域ならではの課題を抱えながらも、
理想を掲げ、力強く地域を支え続けている。
現在、5代目としてグループを率いるのは会長の山内拓也氏。
「地域のために」と懸命に働く父母の姿が原点と語る山内会長は
これまで観光バス・タクシー、スーパー、旅館、食品製造、宅配など、
グループ8社により多角的に事業を展開してきた。
だが一方で、事業を広げるほどに資金繰りが苦しくなるという、
深刻な課題にも直面していた――。
「拡大すればするほど厳しくなっていくのはなぜなのか?」
そのように悩んでいた山内会長と、NBCとのご縁が始まった。
今号では、歴史を承継しながらも革新と変化を続け、
マイナスをプラスに変える「掛け算経営」で地域と自社の未来を創る
ブランドマーケティングのお取り組みについて紹介する。
地域の課題に真正面から向き合う同社の事例は、
厳しい外部環境に立ち向かう全国の経営者の皆様の
ヒントとなり活力となるものと考えている。